今日、大企業の社長様の施術をしてきた。

社員数1万人以上、日本全国の誰もが知っている大企業だ。

この社長様のゴルフ仲間には、日本プロ野球界の最高峰・王〇治氏、元内閣総理大臣・小泉〇一郎氏もいるらしい。

さすが超大物…(笑)


なぜ、私がこんな社長様の施術をすることになったのか…、

これは私が進めているプロジェクトによるものだ。

このプロジェクトについては、また追々と発表していきたいと思っている。


この社長様から貴重なお話をお伺いしてきた。

私が忘れないためにここに書いていこうと思う。


この社長、全然気取らない、また偉そうにもしない。

こう、出世欲もなく、そういうことを目標にしてやってきたのではないと。


叩き上げの世界から出世していった。

和歌山県で生まれ、大学進学を機に東京へ上京。

そのまま今の会社に就職。

40年ほど前、長野県に転勤になった。

そのまま長野県に住むつもりで家も買った。

部署は営業。ボロのアパートから出発。つらい思いもたくさんした。

出世には全く興味がなく、現場のみんなと楽しくモノづくりをするのが好きだった。

しかし、楽しかった長野から離れ山形に転勤の命令が出る。

山形の子会社の社長として。

次は青森の子会社の社長として転勤。

次は本社に戻され、そこから千葉の子会社の社長、そして本社に専務として迎え入れられる。

その後、社長に任命された。

社長になんかなりたくなかった。

何度も断ったのだが、強引に社長にされてしまった。


私はこの社長の成り上がりの話に興味があった。

「僕はこういう話に興味があるんですよ…、ぜひお話をお伺いさせてください」

そう社長に言った。


すると、社長はこう返してきた。

「今、興味があるって言ったよね?それは自分が成功したいってことでしょ。そう考えてるうちは駄目なんだよ…」、と。

私は一瞬ですべてを見透かされていた。

「幸せになりたいと思うでしょう。でもね。幸せは追いかけたら逃げていくから。追いかけたらダメ。日々、目の前のことを黙々とやるんだよ。そうしていれば、自然と幸せはやってきてくれるから…」

さらに続く。

「生きていく上で、ズルいことをやったら絶対ダメ。1度でもズルいことをやったら、もう終わる。もう道は開けないんだよ」


私は過去の経緯を簡単に話した。

3年半開業していたが売り上げが悪くてやめたこと。

不遇な状況が長く続いていたこと。


すると、社長はこう返してきた。

「3年半、たかだか3年半で何を言っているの?3年半なんてまだまだだよ。最低10年、10年我慢しないと我慢したことにならないんだから。」


「あなたは不満を持っている。自分はこれだけやったのに、これだけのことをやってきたのになんで成功しないんだ。なんで思うようにならないんだ。こういう考え方がダメなんだよ。仕事もお金も、女にもそう。これだけしてやったのに、何だよって。ギブアンドテイク、このテイクを求めすぎ。期待するから裏切られたような気になる。恩着せがましい。女に何かしてやったから、見返りに何かをしてくれなんて、そういう男はバカ男っていうんだ。」

「人生、思うようにはならないものなんだ。だから期待しない。期待しなかったらどれだけ楽になるか。人に親切にしなさい。見返りなんて求めずに、そうすれば絶対その与えた親切は返ってくるから。」

「社長になった、会長になった、これは運なんだよ。実力じゃない。運だけ。私だって運で社長になった。前任の社長が、自分より5歳年下の人間を次期社長にしようって言った。私はちょうど5歳年下だった。これが1歳年下でも、7歳年下でも、社長にはなれなかった。私は営業をずっとやってきてね、次期社長には営業から抜擢するかって話になった。5歳年下で営業にいる人間、それで何人かがピックアップされて、その中に私がいただけ。もし、その時に、誰かが私の悪い評判を言ったとする。それだったら、私は社長になれていない。だから、他の人間のおかげで社長になれたんだ。社長や会長になった人間で、自分が社長になりたいなんて言っててなった人間はいない。下の人間たちに担がれて、社長になるんだ。自分の力だけではなれないんだよ。」

「あなたは自分が成功したいって思っているね。自分が成功したい、自分が上に行きたい。自分、自分、自分がって思いが強いとダメなんだよ。上ばかりではなくて下を見なさい。下の人間のために、自分が何ができるかを考えなさい。」

つまり、チャンスなんてやってくるかわからない。まったく見返りはないのかもしれない。でも、人に優しくしなさい。それを続けなさい。

例えば、3年人に優しくし続けたらご褒美をあげる。

こう言われれば3年我慢すればいい。終わりが見えていれば何とか頑張れる。

でも、ご褒美があるかもわからない。それでも人のためにって思い続けられるかどうか。

社長は言った。

「私も偉そうなこと言ったけど、こういうのって難しいよね。人間、やっぱり自分がかわいいんだから。」


「野球ってね、3割打てば一流って言われているね。でも2割8分をきればチームから放出される可能性がある。2割7分9厘でもダメ。3割と2割7分9厘、わずか差は2分1厘。では、一流と放出要因のこの2分1厘の差、ヒットにすれば年間で何本の差だと思う?」

「この差はね、ヒットが2週間に1本多く打てればいいだけの話なんだ。年間でわずか12本。12本だよ。12本だけの差で、天国か地獄かに別れるんだから。男の世界って、こういうものなんだ。わずかな差で、これだけの差で上に行けるか落ちていくか、これが決まってしまう。」


私は成功したいと思っている。

ずっと思ってきた。

でも、この社長はこれをダメだと言った。

「能ある鷹は爪を隠す。成功したいなんて、そういうことを言葉に出したり態度に出したり。これは爪を見せてしまっていることになる。見せたらダメだよ…」

でも、こう言いながら、私のためにたくさん話をしてくださった。

社長、「今日はいい話が聞けたでしょ…」と言ってくださった。

本当だ。

ありがたかった。


一生、忘れられない日になった。

決して忘れることのない、貴重な話を伺うことができた。


この社長は、ただの成功者ではない。

超成功者。

超一流。

一流の言うことと、超一流の言うことは違う。


とにかく、感心しっぱなしだったな。

すごい方だ。

すごい。


ただ、圧倒されたって気がするな。


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